【くろ谷さん】金戒光明寺で運慶作と伝わる文殊菩薩像を拝観【吉備観音】

2024/01/02

京都

金戒光明寺の御影堂

金戒光明寺

くろ谷 金戒光明寺
京都市左京区黒谷町121
075-771-2204
拝観時間 9:00~16:00
拝観料 なし
駐車場 あり(無料)

金戒光明寺のHP⇒https://www.kurodani.jp/

金戒光明寺の案内板

金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)は、京都市左京区にある浄土宗の大本山で、法然上人が1175年に比叡山の黒谷で草庵を結んだのが始まりとされている。

金戒光明寺の山門

地元の人々からは「くろ谷さん」と親しまれている。 境内には阿弥陀堂、山門、三重塔(重要文化財)などがあり、歴史的な仏像や建造物が多く見られる。

金戒光明寺の御影堂

金戒光明寺の御影堂に向かう女

金戒光明寺の御影堂には法然上人が祀られている。その御影堂の中に、今回の目的である仏像が安置されている。吉備観音像と文殊菩薩像だ。常時拝観可能。

吉備観音

重文の吉備観音は2m60cmの半丈六の仏像で、吉備真備が遣唐使としての帰国後に行基菩薩に頼んで彫られたもの。唐から持ち帰った木でを使用している。、

運慶作の文殊菩薩像

そしてなんといっても見逃せないのが、文殊菩薩像と脇侍の像だ。金戒光明寺の御影堂に安置されている文殊菩薩・優填王(うてんおう)・仏陀波利三蔵(ぶっだはりさんぞう)・最勝老人・善財童子の5体が運慶作と伝わっている。御影堂を入って左側にある。

とはいえ経年劣化で痛みが激しく、5年かけて修復しているようだ。善財童子は欠失していたが当時のデザイン通りに新調していて、ちょっとぽっちゃりとしている。文殊菩薩を乗せている獅子は、善財童子を見ずにしっかり前方を見ていた。この布陣はたまらなく好きだ。このスタイルは「渡海文珠形式」と呼ばれ、海を渡っている姿を表現している。

吉備観音も文殊菩薩も、内陣には入れないので結構遠目での拝観となるのが残念。いつか近くからじっくりと拝観してみたい。

日本三大菩薩ではないが有名

日本三大文珠は奈良の安倍の文珠、京都の切戸文珠、山形の亀岡文珠だが、金戒光明寺の文珠様も有名。1686年に書かれた「雍州府誌」という書物によると、本朝三文珠として安倍・切戸と共に地元で信仰を集めていたそうだ。

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