吉野駅から二蔵宿小屋
1日目コースタイム 5時間50分
吉野(1:20)⇒吉野山(0:40)⇒金峯神社(0:40)⇒青根ヶ峰(1:10)⇒試み茶屋跡(1:00)⇒四寸岩山(1:00)⇒二蔵宿小屋
近鉄吉野線の終点「吉野駅」下車。朝7時の吉野は、そこまで人の混雑差は感じません。駅には金峯山寺の蔵王堂秘仏の本尊、「金剛蔵王権現像」の特別御開帳の知らせが出されています。テンションが上がりますね。
千本口駅のケーブル乗り場にも結構な行列が出来ていました。料金は大人450円。
ここから下千本・中千本・上千本・奥千本と、山桜を楽しんでいきましょう。幣掛神社を右に進み、七曲りを登っていきます。下千本の桜はもう終わりかけていましたが、まだチラホラと咲いていました。七曲り途中にはベンチもたくさん用意されているので、坂道歩きに疲れたら少し休憩していくといいですね。金峯山寺の総門である黒門をくぐります。
黒門から坂を歩くと「金峯山寺 銅(かね)の鳥居」が見えてきます。立派!
金峯山寺は明日拝観するという事で、勝手神社から上千本へ向かいます。途中に美味しそうな豆腐ドーナツが売っていて購入。
ちょうど作ってるところで、揚げたてのドーナツを頂きました。1個150円。甘さが絶妙で美味しい♪
花矢倉展望台
竹林寺前のバス停は長い行列。緩いながらも結構足にくる上り坂を登り、花矢倉展望台に到着。花矢倉展望台からの風景は、吉野の観光ポスターに使われるほどの絶景スポット。
上千本の桜越しに金峯山寺蔵王堂を望めます!上千本の桜も終わってるけど、眺めは素晴らしいぞ。
桜の満開時は大変な賑わいを見せそうな花矢倉展望台。またゆっくり来たい場所です。
吉野水分神社
世界遺産の吉野水分(みくまり)神社は、社殿が素晴らしい。水を司る神様「天之水分大神」を祀っています。
秀吉が祈願して授かった子の秀頼が1604年に再建していて、子授けや安産のご利益で有名な神社です。
金峰神社
金峰神社は「黄金の守護神」として信仰を集めている神社。藤原道長が参拝した記録が残っているという、歴史ある神社なんです。
金峰神社境内の坂を下ると、源義経と弁慶たちが追手から身を隠した「隠れ塔」が。
安禅寺蔵王堂跡
奥千本の遊歩道分岐を左に進み、安禅寺蔵王堂跡へ。この辺は明治の廃仏毀釈までは、多宝塔や安禅寺蔵王堂など大小の寺院が点在していたそう。
現在は東屋があり、南側の展望が良い休憩スポットになっていますね。斜面には若い桜がたくさん植えられていました。
青根ヶ峰
旧女人結界石の横の階段を上ると青根ヶ峰の山頂ですが、眺めはいまいちで狭いです。狭いのに結構この青根ヶ峰まで上ってくる人が多いので、早々に山頂を後にします。車道と山道を交互に歩くようにして、しばらく車道歩き。
四寸岩山
四寸岩山の入口からは本格的な登山道になりますが、陰の方に小屋があり「ちぐさロ―ラックス」という名称の5人乗りモノレールがあります。山作業用のモノレールなので登山者はもちろん使用不可。展望はないけど広々と歩きやすい登山道を登り、試み(心見)茶屋跡から守屋茶屋跡を越えていきます。
明日向かう大天井ヶ岳が見えてきましたよ!
標高は1235mの四寸岩山の山頂は、ベンチやテーブルはないけど中広場みたいになっていてのんびりできます。
足摺宿
四寸岩山から15分ほどで足摺宿に到着です。足摺宿の小屋の中を通り抜けるという、変則的な登山コース。
土間のみの休憩小屋で、中には仏像が安置されています。足摺宿からヌタ場を通過し、鞍部にある百丁茶屋跡へ向かいます。
二蔵宿(百丁茶屋跡)
初日のゴール地点の二蔵宿に到着。避難小屋の二蔵宿小屋は使用不可なので、隅の方にテント泊。トイレもあり快適な空間。水場は二蔵宿から10分ほど歩いたところ。
誰もいない大峯奥崖道の二蔵宿は静かで心地よい風が吹いてくる。不動明王と役行者と共に、大峯奥崖道で1日を終えます。「ヤマト―」で仕入れたソーセージが美味しかったな。ヤマト―は総菜も普通のスーパーに比べてかなり美味しいと思う。
大天井ヶ岳から吉野へ
2日目 9時間10分
二蔵宿小屋(1:20)⇒大天井ヶ岳(0:40)⇒五番関(1:00)⇒大天井ヶ岳(1:05)⇒二蔵宿小屋(1:20)⇒四寸岩山(1:45)⇒青根ヶ峰(0:30)⇒金峰神社(0:30)⇒吉野山(1:00)⇒吉野駅
※軽装6時間25分+重装3時間45分
大天井ヶ岳
不動明王&役行者に挨拶を済ませ、5時に百丁茶屋跡を出発し大天井ヶ岳を目指します。眺めの良い小天井茶屋跡と大天井茶屋跡を越え、標高1439mの大天井ヶ岳の山頂に到着!展望はそれほどでもないが、広々としていて気持ちの良い山頂。軽い朝ごはんを済ませ、早速五番関へと尾根を下っていきます。
五番関
五番関の広場に到着。やはりなんとなく雰囲気が違いますね。この五番関から山上ヶ岳へは、宗教的な伝統に従い女性は進入禁止となります。女人結界門の先には小さな祠があり、役行者と前鬼後鬼の石仏が祀られています。
ちなみに五番関の先は「油こぼし」や「鐘掛岩」と呼ばれる鎖場があり、断崖絶壁に紐で縛られ吊るされる恐怖の修行場「西覗岩」など、様々な難関を突破しながら山上ヶ岳を目指していきます。大峰山寺の手前にある湧出岳は、役行者が金剛蔵王権現を感得したとされる場所。
五番関からは大天井ヶ岳のまき道、「近畿自然歩道」を使って帰ることにします。百丁茶屋跡側にも五番関側にも、新道の通行止めに関する記載がないから大丈夫?この道、奥千本では崩落箇所があるとの情報があり、しかも点線コースだからどうなのかなと思いながら歩きましたが、そこまで問題なく通行できました。途中に水場もあり、気持ち良い登山道でした。
二蔵宿に戻り昼食を食べ、大峯奥崖道を吉野へ戻ります。四寸岩山で1人とすれ違っただけで、奥千本までは誰とも会わずに、最高の天気の中で大峯奥崖道を満喫できました。
上千本を越えると、登山者にとって天国のようなお店が並んでいて嬉しくなる♪運動後のわらび餅が美味しすぎて、トータル3店をハシゴして食べてしまいました。疲れた身体にスルッと糖分補給。また手頃な量で売られているとこが憎いよね。もちろんわらび餅だけじゃないよ。行きに立ち寄った豆腐屋で「三角焼きあげ」と「豆腐ハンバーグ」も食べてます。お母さんがネギ多めに振りかけてくれて感謝。どちらも最高に美味しかった~!
金峯山寺
金峯山寺の基本情報
金峯山寺
奈良県吉野郡吉野町吉野山2498
0746-32-8371
拝観時間 8:30~16:00
拝観料 500円
駐車場 あり(無料)
金峯山寺の駐車場は無料だが、ご本尊の御開帳などイベントがある期間は交通規制がかかり、車の通行が困難になる。下千本観光駐車場(イベント期間中は有料)などを利用して、金峯山寺までは徒歩で行くのがオススメ。
仁王門
金峯山寺の仁王門は国宝で、室町時代に造られています。棟の高さは約20mの規模を誇る、存在感抜群の建築物です。ちょうど修理中で見れませんでした。
蔵王堂
焼失と再建を重ねて、今の蔵王堂は1592年頃に完成しています。木造建築として、東大寺大仏殿の次に大きいんだって。
金剛蔵王権現立像
吉野山のシンボルとも言われている蔵王堂の金剛蔵王権現立像。権現とは、如来や菩薩が仮の姿で現れること。堂内にある巨大な厨子に蔵王権現像が安置されています。安土桃山時代の木造仏。日本最大の秘仏と言われていて、独特な青色の体や後背の炎の赤、身に着けている服など、色彩も鮮やかに残っています。右の権現様は6m10㎝で、千手観音菩薩が本来の姿だといいます。中央は釈迦如来の化身で7m30㎝、左は弥勒菩薩の化身で5m90cm。3体がそれぞれ右腕を挙げ左手を腰にやり、右足を高く上げているあのポーズ。
3体それぞれの前には「囲い」があり、そこに入って金剛蔵王権現像の前で懺悔していきます。最初は金剛蔵王権現像の圧倒的な迫力に、懺悔することも忘れて見とれてしまいます。やはりデカいって重要な要素だよな。この日は記念品として靴を入れる袋(小さめのトートバック)をもらう。
金剛輪寺のHP⇒https://www.kinpusen.or.jp/