第一運動公園から神武寺へ
第一運動公園の駐車場からスタート。まずは東昌寺に立ち寄り、国指定重要文化財の五輪塔と、逗子市指定重要文化財の木造阿弥陀如来坐像を見ます。
五輪塔は鎌倉時代末期の物で、台形が「地輪」、円形が「水輪」、笠形が「火輪」、半月形が「風輪」、宝珠形が「空輪」とされていて、宇宙を構成している元素と考えられた五大(空・風・火・水・地)の象徴です。水輪には大日如来を表す梵字が刻まれていました。
阿弥陀堂の内部には阿弥陀如来像が安置されています。やさしそうな表情で、左には不動様が安置されていました。
東昌寺から少し歩くと池子神明社があります。池子神明社には愛嬌のある狛犬がいて、ドングリが供えられていました。子供がお供えしたのか、可愛すぎて癒されます。
鷹取山登山口から石切り場を抜けていく予定でしたが、石切り場に落石・倒木の危険個所があるとの情報を確認。引き返し車道を歩き、神武寺トンネルを抜けて神武寺へ。
神武寺の大きな石柱が目印で、石段を上って進みます。こちらのルートが神武寺の表参道になり、石切り場のルートが裏参道だそうで、結果石切り場が通行止めで良かったのかも。
石段を上った先に「こんぴらやぐら」という石柱があったので立ち寄ってみます。鎌倉時代後期から室町時代にかけて作られたといわれるやぐらが約20箇所並んでいます。
第二次大戦中に櫓の内部にあった石頭や骨などは寺に移動させたそう。中国から輸入した緑釉の長頚瓶など、珍しいものも出土されたそうですね。
神武寺に到着です。ここには逗子八景のひとつ「神武寺の晩鐘」もあります。
薬師堂には秘仏の薬師三尊像が鎮座し、御開帳は33年に1度。しかし毎年12月13日のすす払いの際にご本尊が観れるチャンスがあるらしいです。
薬師堂の近くには「なんじゃもんじゃの木」という変わった名前の木があります。和名はホルトノキといい、樹種が分からなかったので「なんじゃもんじゃ」と呼ばれて親しまれていたそう。
薬師堂の左側の登山道を上っていきます。足場のしっかりした登りの道が続きます。階段と岩場が多いので、転倒に気を付けて!
十州望を抜け、椿の咲く道を駆け抜けていきます。
鎖場を越えたりと、なかなか飽きないルートです。
途中で鳩のグループが餌を求めて並んで歩いていました。
鷹取山の山頂は絶景が広がっていた
鷹取山に到着!標高は139m。鷹取山の由来は太田道灌がこの山で鷹取をしたということからだそう。別名「湘南妙義」
鷹取山は明治時代から昭和初期まで、千葉県の鋸山のような石切り場だった場所です。現在はクライマーの練習場所として人工的に岩が切り取られています。有効活用ですね。
鷹取山は一般登山者の岩登りが禁止されています。クライミングを行う人は、まず鷹取山安全登山協議会への登録が必要になりますのでご注意。
鷹取山安全登山協議会の情報はコチラ⇒http://yamasuka.com/2017/06/12/takatori-kyougikai/
山頂展望台からは周囲の展望が開けていて、相模湾や東京湾などが気持ちよく見えます。さらにこれから行く磨崖仏の姿も見えました。
この日は風がものすごく強く、体がふられるほど。写真を撮ろうと片手でスマホを持つが、スマホが吹き飛ばれそうな勢いでした。
案の定、帽子が風で飛ばされてしまい、崖ギリギリに立つ樹木の枝に引っ掛かってしまいました・・・
展望台の柵を乗り越えて帽子を取りに行くのは危険なので、しぶしぶ帽子を諦めて展望台を後にします。
クライミングの練習場を通過しながら、いったん分岐を追浜方面へ。
ある程度下った場所には高さ8mの石仏「磨崖仏」があります。表情も身体も柔らかな感じで、作者の人柄もなんとなく伺えるような気持になります。
ちなみに作者は逗子市在住の彫刻家、藤島茂さんで、制作時期は昭和40年頃のものです。
小学校生が作ったポスターも味があって可愛いです。
追浜と田浦の分岐に戻りましたが、やはり飛ばされた帽子が気なり、なんとか長い枝などで下に落とせないか、もう一度確かめたく展望台へ戻ることに。問題の樹木が見えてきました。
近づくにつれ、ん?引っ掛かっていた場所に帽子がありません。崖の下に目をやると、帽子がありました。諦めず戻ってよかった!
追浜と田浦の分岐に戻り、浜見台・京急田浦方面の道を下っていきます。
途中で送電線の作業道を進んでしまい、急角度の斜面を下りることになってしまいましたが、無事に車道に合流。横浜横須賀道路をくぐり、五霊(ごりょう)神社に向かいます。
五霊神社の境内には、樹齢800年以上の大イチョウがあり、自然のパワーを感じることができます。
東逗子駅を越え、田越川沿いの歩道を歩き、第一運動公園の駐車場に到着。
休憩などせずに歩いたならば、コースタイムはだいたい3時間ぐらいでしょうか。鷹取山はかなり楽しめるハイキングコースでした~(^^♪