西穂高岳のコースタイム
西穂高口(1:30)~西穂高山荘(1:30)~西穂独標(1:30)~西穂高岳(1:10)~西穂独標(1:00)~西穂山荘(1:00)
※ロープウェイ往復1人3600円(荷物券込み)
※駐車場1日300円
西穂高口から西穂山荘
憧れの山は多々あれど、やはり登山初心者の憧れは北アルプスになるんでしょう。穂高の岩稜は、明らかに他の山と違う雰囲気を醸し出しています。今回はそんな憧れの北アルプス、西穂高岳に登ってきました。
ロープウェイで登山口へ向かう。6時50分にチケット売り場に着いて、ロープウェイ待ちの行列が40人ぐらい。特に待つこともなく、イメージしてたよりスムーズにロープウェイに乗車できた。天気も良く、笠ヶ岳をずっと眺めながら移動していく。
思えば前回は西穂高ロープウェイに乗っても、山の名称が全く分からない状態だったので、「なんかとにかく絶景だー」ぐらいの感覚だった。前回のロープウェイは10年前。あれから時を経て、ある程度周囲の山の配置や名称も把握できるように成長した。なので笠ヶ岳には感動したし、こんな贅沢なロープウェイったらないなと、感謝しながら北アルプスの風景を楽しむことが出来た。
西穂高ロープウェイ駅の展望台は眺めが良すぎるので、何度も同じ写真を撮り続けてしまう。どうせ見返さないのにだ。無料で写真を撮ってくれる写真販売員の男性に写真を撮ってもらう。前回は雪が積もった時期で、同じように写真を撮ってもらったな。その時は初めてだったので1枚1000円の写真を購入したが、今回は遠慮した。
登山を始めてから随分と経ち、ついに西穂高口から先へ進む時がた。北アルプスは人が多そうで敬遠してなかなか行く気にならなかったが、今回ようやく気持ちやタイミングが合った感じ。新しく展望テラスがオープンするのか、登山道脇で工事が進んでいた。絶対に気持ちの良いテラスになるだろうと思いながら先へ進む。
コースタイムよりかなり早い時間で西穂山荘に到着。もちろん眺めは最高で、小屋の前には気持ちよさそうなテント場が。本来はこの西穂のテント場に停まる予定だったが、今回は見送り。ここのテント場は早いもの順で良い場所を確保できるそうなので、なるべく早めの行動を心掛けたい。西穂山荘の食事処も眺めがよく、コーヒーを飲みながら山を眺めるには最高だと思う。
西穂独標も気持ちいい
途中に足場が見えづらい岩壁を横ばいで通過する箇所があったが、このポイントが1番緊張した。すれ違ったおじさんも同じ事を言ってたな。西穂高はそこ以外は歩きやすい。
登山者が落ちる
細い登山道で上から下ってくる登山者がいたので、止まって道を譲る。すれ違って数秒後に「うわっ!」という声がした。振り返るとその人が細い登山道から足を踏み外したのか、すでに姿がない!慌ててその彼の元に近づくと、足を滑らせ登山道から1mほど下の茂みに無事にいてくれました。足場があって何よりだった。腕を伸ばし登山道へ彼を引き上げる。恐ろしい体験だった。
こうして人は足を踏み外して滑落、大きな事故につながっていくのだな。眺めの良い山では、つい景色に目が行きがちだが、しっかり足元を見て歩かないと命取りになるので本当に注意していこう。ヤセ尾根の両側に草が茂っている箇所は要注意で、必ず登山道の中央を歩くこと。とにかく今いる場所が標高のある岩稜地帯であることを自覚していく。
人に道を譲るときも気を付けたい。譲られる側は待たせて申し訳ない気持ちも働き、早く歩こうとしがちだが、もし急いでいたら「ゆっくりで大丈夫ですよ」といった声掛けをしてあげるのが良い。特に見るからに初心者な登山者には、出来る限りペースを合わせてあげることが重要なのか。鎖場や急坂、ヤセ尾根などで慌てて歩かれたりすると大変危険だ。相手に対し慌てないで通過させてあげる余裕を常に持っていきたい。
ピラミッドピークから西穂高岳へ
ここから岩稜のアップダウンを繰り返しピラミッドピークに到着。まあまあの広さで、目指す西穂高岳やその先の奥穂高岳の岩稜を眺めながら休憩。北アルプスに来てるな~と改めて実感。西穂高岳の山頂直下にある急角度の岩盤で、下ってくる登山者が足場が見づらいのか苦戦していた。下から見ている分にはルートも簡単そうだったが、いざ下りになると経験が浅い登山者には難易度が高い。実際に下りの時はルートを見ていたはずなのに見失って歩きづらいルートを選び苦戦した。進行方向によって難易度が変わることはよくあるので、行きが大丈夫だったからと油断してはならない。
難しい場所に遭遇したらとにかく慌てず、一歩一歩慎重に足場を探して下りていくことが大事だ。他の登山者を待たせてるからといって慌ててはいけない。待たせてるというプレッシャーはいらないので、冷静に慌てず行動すること。
西穂高岳の山頂は最高だ
西穂高岳山頂に到着。西穂高岳は初登頂なので、北アルプスの初めての構図に見入ってしまう。槍ヶ岳も近いが、なんといっても穂高連峰の迫力に終始圧倒されてしまう。
奥穂高岳やジャンダルムが岩稜に重なってはっきり認識できないが、そんなことはどうでもよくなる絶景だった。西穂高岳から奥穂高岳の岩稜は、今のところ怖いから行くことはないと思っているが…果たして。
西穂高岳の山頂はそこまで広くはないので、歩行者の邪魔にならない場所を確保して休憩する。ソロ登山の人も多く、若者の数も多い。北アルプスの登山者は基本的にお洒落だ。youtuberだろうか、モデルさんのような女子もいたな。
西穂高岳からの下山
名残惜しかったが、西穂高岳を後にします。山頂直下の急な岩肌に苦戦しながら下りていく。
岩場歩きもだいぶ身体が慣れてきている感覚はあるが、絶対に油断は禁物。バランスを保って焦らずゆっくり下ります。行きに渡りづらかった岸壁は、角度の問題だったのか帰りのルートは特に問題なかった。
西穂独標を越え、浮石の多い登山道を慎重に下りていく。丸山にいた80代のお父さんお母さんは、同窓会という事で丸山まで来たそう。80代で丸山まで来ることが凄いことだし、とても元気な方々だった。
穂高の稜線を再度眺めて、西穂山荘に下りていきます。帰りは西穂山荘には寄らず、そのまま千石尾根を下り西穂高口へ。
ロープウェイを下りたすぐのパン屋でプリンを食べて、今回の西穂高岳の旅は終了。北アルプスは混んでるからと敬遠していちゃダメですね。混んでても行くべき場所でした。