【南アルプス】荒川岳と赤石岳を歩く【後編】

2022/08/22

長野 登山

赤石岳の山頂

赤石岳コースタイム

4日目 9時間
荒川小屋(1:45)⇒小赤石の肩(1:05)⇒赤石岳(0:55)⇒小赤石の肩(1:15)⇒荒川小屋(1:35)⇒前岳(1:30)⇒小広場(0:55)⇒高山裏避難小屋

5日目 8時間35分
高山裏避難小屋(1:45)⇒瀬戸沢ノ頭(1:45)⇒小河内避難小屋(2:10)⇒三伏峠(1:25)⇒豊口山間のコル(1:30)⇒ゲート

荒川小屋から赤石岳を目指す

今回の朝ごはんはシンプルに米と味噌汁と塩昆布、ふりかけ。コニシの海老ピラフを弁当代わりに持っていく。アタックザックの軽身で赤石岳山頂を目指す。 暗いうちに荒川小屋のテント場を出発。少しずつ明るくなり、富士山をはっきり確認。

赤石岳登山道からの富士山

最高の富士山を左に見ながら赤石岳を目指し歩いていく。朝からこんな凄いロケーションの中を歩けるなんて贅沢だ。
 
朝の荒川岳

昨日はほとんど見られなかった荒川三山を楽しみながら赤石岳山頂を目指す。飽きるぐらい荒川岳を堪能。この天候で中岳から悪沢岳の稜線はたまらんだろうな。 

小赤石岳からの赤石岳

小赤石岳から赤石岳を眺める。遂にここまで来たんだな。聖岳でも感じたが、やれば出来るでしょ?

荒川三山を眺める男

どこだって行く気になれば行けるんだよ。人生なんて短いんだから、思ったら即行動に移すといい。大丈夫、なんとかなる。

赤石岳に登る女

赤石岳山頂に到着

赤石岳の山頂

ついに赤石岳山頂に到着。聖岳や上河内岳、茶臼岳も光岳も見える。その山々の存在もしっかり把握出来ている喜び。恵那山も中央アルプスも。

赤石岳避難小屋は外壁工事中。高山裏避難小屋を見た後だからか、ここの避難小屋が凄く立派に見えた。

赤石岳避難小屋と富士山

山小屋の主人らしき人がドローンを操作している。この日は快晴だから、ドローンで撮影するには最高だろう。見た感じ爺さんだが、ドローン操縦に年齢は関係ないな。ああいう風に時代に対応できる爺さんになりたい。ヘリの荷上げもあちこちで行われていた。 絶好の荷上げ日和だ。

赤石岳に立つ男

富士山はもうここまで来るとどこからでもよく見えるんだけど、赤石避難小屋のちょっと先にも、富士山のビューポイントっぽい雰囲気ありそうな場所があったので行ってみた。以前甲斐駒ヶ岳で出会ったオッサンが言ってた「赤石岳から見る富士山が良い」って台詞がずっと気になっていたんだ。うん、たしかに赤石から見る富士山はいい感じだ。

ベンチから荒川岳を眺める女

赤石岳から荒川三山を眺めながら、朝に作っておいた海老ピラフを食べる。美味しいね。振り返ると聖岳が見え、右には絶景富士山。素晴らしい時間の過ごし方。時間は平日の朝7時。世間はちょうど通勤ラッシュの時間帯に、南アルプス赤石岳山頂で海老ピラフという贅沢なひととき。

赤石岳からの聖岳

南側の稜線を眺めてると、結構赤石岳から聖岳へ向かう人多いなと感じる。このルートも歩いてみたい道だな。また来よう。

さあ、そろそろ戻るか。

赤石岳を下る男

荒川小屋から高山裏避難小屋へ

荒川小屋から雲が多くなり、視界はずっと真っ白。 たまたまなのか、お花畑は下りより上りの方が花が目に入ってきて、疲れを忘れて飽きずに歩くことが出来た。
 
荒川小屋から中岳への登山道

荒川岳の稜線に出て、いったん中休憩。味噌ラーメンを食べ、前岳から今日の1番の難所である大崩落地を抜ける。道がザレているので歩行注意。崖の下がガスで見えないのも逆に緊張感が増してくる気がした。

大崩落地を歩く男

森林限界を超え、水場で今夜と明日分の水を確保し、なかなかいいペースで高山裏避難小屋に到着。今回も高山の存在は確認出来ず。テント設営は前回と同じく5番に。もうホームだなここ。

前日の打ち合わせ通りにテント設営を済ませる事が出来た。コンビネーションも確実に高まっている。やはり作業を分担すると効率が良いし、お互い気分が良い。テント泊も最終日なので、最後の缶ビールを飲みレトルトカレーを食べる。

高山裏避難小屋で食べたカレー

初日は荷物が重くて身体が動かなかったけど、やっぱり山での食事はいろいろ楽しみたいから頑張れるよね。山で美味しい料理やビールを飲むために、また重いリュックを担いでどこかの山に登っていくことになるんだろう。

高山裏避難小屋から鳥倉登山口へ

雨の高山裏避難小屋

高山裏避難小屋は営業終了。2階の入口も封鎖してるように見えたが、はたして。 周囲は真っ白。おかげで樹木、シダやコケの緑色が自然と目に飛び込んでくる。

高山裏避難小屋付近の登山道

こまめな休憩をとりながら板屋岳を通過。雨の日はコニシのドライカレーを事前に作っておき、休憩時にサッと食べる。行動食のつもりだったが、美味しくて箸が止まらず一気に食べてしまう。 森林限界を超えると、西側からの風が強く身体にあたってくる。身体も冷えてくるのでフリースを着用し歩く。

小河内避難小屋

小河内避難小屋へ。こういう悪天候の行程で避難小屋の存在はとてもありがたい。全面改修したのか、内部もかなり綺麗。乾燥ワカメたっぷりの味噌ラーメンを食べ心も身体も温まる。コーヒーを飲みながらまったりし、居心地が良すぎて歩き出すのが面倒になりそうだ。室内の掃除と玄関の掃除を済ませ、名残惜しいが小河内避難小屋を後にする。

前小河内岳付近で会ったライチョウ

前小河内岳手前のハイマツ帯ではライチョウに遭遇。南アルプス最終日のこんなタイミングで会えるとは奇跡だ。か細い鳴き声は、我々との別れを惜しんでいるかのよう。そんなライチョウと別れ前小河内岳の山頂、そして烏帽子岳を越え、三伏峠小屋へ戻ってきた。

三伏峠小屋

休憩後、鳥倉登山口を目指し歩き出す。塩川ルート分岐からは、雨に濡れた丸太の桟道が点在するので注意しながら歩く。

雨の丸太桟道

疲れた身体に水場の水が有難い。豊口山間のコルを抜け、カラマツ帯を下っていく。

バスで来た登山者が続々と登ってきた。高校生の山岳部だろうか、しっかりした挨拶に好感。その中の1人が額にバンダナを巻く昭和の香り漂うファッション。そこにまた好印象。 嬉しい気持ちで鳥倉登山口に到着。

鳥倉登山口に向かう女

下りが続いたんでさすがに疲れたが、この日は体調は良く、鳥倉で軽く休み、ゲートまで一気に戻ってきた。おつかれさま。帰りに山塩館の日帰り温泉に入ろうと考えていたが、受付14時で終了のため断念。

とりあえず前回の聖岳の帰りに立ち寄った道の駅で再度野菜と果物を購入。サンつがるを皮ごと齧りながら家路へ向かう。

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