大鳥小屋から以東岳を目指す
朝日連峰縦走2日目、大鳥小屋を出発。天気は曇り。
直登コースではなく、オツボ峰を経由するコースを登ります。
オツボ峰付近は朝日連峰屈指のお花畑で、様々な花が咲いていました。
そして今回の朝日連峰で一番みてみたかった花がヒメサユリです。
ヒメサユリが見事に群生していました!ガスで真っ白の中で、綺麗なピンク色が浮かび上がります。印象的な光景だったな。
以東岳の山頂は雨で展望なし
以東岳に到着するも、周囲は何も見えず。本来なら大鳥池を眺める絶景が広がってるはずなんです。次回にお預けですね~
先へ進みます。雨も降ってきました。
朝日連峰の花々に癒される
周囲は真っ白で何も見えませんが、雨が本降りではないので、比較的穏やかな気持ちで歩く事は出来ました。
悪天候のなか、心を穏やかにしてくれた要因は、間違いなく朝日連峰に咲く花々でした。
ニッコウキスゲの群生地があちらこちらに!
晴れた日だと、どうしても周りの山々の景色に目を奪われがちですが、この日のような一面真っ白の空間だと、鮮やかな色の花々が一層際立って見える感じがします。
普段は花にそこまで興味はないんですが、今回ばかりは自然に楽しめました。花を楽しむなら最高の状況だったのかもしれません。
まだ以東岳から歩いて間もない場所で、すでに朝日連峰が好きになりました。しかも展望が全く無いのに。こんな気持ちになるのは初めての事です。朝日連峰に咲く花々に感謝。
以東岳から大朝日岳まではなだらかな稜線を歩きます。開放感でいっぱいなのは、一面が真っ白な状態でもバッチリ感じることができました。
狐穴小屋で休憩
狐穴小屋に到着。ここで昼食をとります。小屋のご主人も気さくな方だ。
所々で訛りなのか方言なのか、よく聞き取れなかったりもしましたが、楽しく休憩できました!
狐穴小屋のご主人は愛されるキャラなんだろうなあ。小屋に登山客からプレゼントされたご主人の人形がありましたが、これがまたなんとなく似てるし。
昼食を終え、狐穴小屋を出る時も、わざわざ小屋の外まで出てきて見送ってくれました。
ご主人ありがとう!また来ます~
山に限らず、山形の人は温かい。なおさら今回の朝日連峰縦走では、出会う人たちの温かさに癒されます。
大朝日小屋の予定を変更
狐穴小屋から寒江山に到着するも、天候は相変わらず。
大朝日小屋で1泊の予定でしたが、作戦を変更します。
今日の天気はおそらく期待出来ないが、明日もしかしたら奇跡が起こるかもしれない。ならば朝日連峰に少しでも長く滞在した方が良いのでは?
というわけで、大朝日小屋の手前、竜門小屋で1泊することに決めました。
竜門小屋で宿泊することに
小屋に近づくと草刈機のエンジン音がしてくる。登山道の草を刈っている竜門小屋の主人が現れた!
今日みたいな曇り空と草刈機エンジン音のせいか、僕たちと対峙した瞬間は主人も少し驚いた顔。
竜門小屋に宿泊の旨を告げると「先に小屋で休んでて~」と、なんともゆるくていい感じの御主人。
朝日連峰の山小屋は全て新しく綺麗に建て直しが完了されています。
時間的にお客は僕たちだけだろう。今日はここでゆっくり身体を休め、明日の天気に期待しようとビールを飲み出します。
ビールを飲みいい気分になり、小屋の主人と話をしていたその時・・・
朝日連峰を覆っていた雲が一気に取れ、視界が開けました!奇跡が起きましたよ!私たちは急いで主人と小屋の外に出ました。
1分もしないうちに、再び雲がかかり真っ白な風景に戻ってしまいましたが、予想外の出来事に感動しました。朝日連峰はこんな感じの風景が広がってるんだな~
主人と酒を飲みながら、熊の話や雷の話、岩場での指先の話など、いろんな山の話を楽しみ、朝日連峰縦走の最後の夜を過ごしました。
その時もう一度奇跡が!外に出ます!
チャンスを逃すまいと、慌てて薄着で外に飛び出したもんだから寒い寒い!
一瞬しか見れないからこそ印象に残りますね。竜門山に寄り添う月も綺麗だった。素敵な景色でした。山の神様から最高のプレゼントを貰った気分です。
すぐに一面は雲に覆われちゃいましたが、これで明日の天気への期待が俄然高まってきます。
明日はいよいよ百名山・・・大朝日岳に向かいます!